真面目に通うサラリーマンが宝くじをあてた

そのお金を全部寄付してほっとするのはなぜだろう
ならば宝くじ買わなくていいじゃないかなんで買ったのだろう

わくわくが欲しくて買ったけどほんとに当たってしまった
小心者の男は、お金使うのが怖くて

毎日コツコツと地味に生きるのが好きだった

そんな非凡な男が美人の女優に惚れられた
男が惚れたのでなく彼女が惚れたのだ

周りがうらやむ中で男はまたもややらかした
ロボットダンスのように歩きながら、そして彼女を辞退した

見つめられると蛇ににらまれたカエルのように動けないのが理由だと

だけど彼女も一枚上手だったから男を口説いて結婚した
それから一年が過ぎて彼女にそっくりな娘が生まれた
まっすぐな男は、ひたすらに娘を愛し続けた

それから二年が過ぎ男にそっくりの息子が生まれた
歩くしぐさも同じ親子が街で評判になった

男は幸せの中にいたとても幸せの中にいた
大切な人を三人も見つけて人生とは幸せだと思った

めちゃくちゃに働いて一生懸命働いて子供を学校に入れて
子供とキャッチボールして娘の授業参観にでかけて
奥さんと一緒に少しずつ年を取り奥さんと手をつないで歩いた

55歳で孫が生まれ65歳で５人の孫がいた
大切な人が８人もできたと人生はもっと幸せだと思った

平凡なはずの男が最高の人生を手にした
平凡なはずの男は真面目に生きるのが一番と思った
死ぬまであと何年だろう健康に気を付けて生きて行こう

老後は、のんびりと暮らそう　世界を、のんびり旅しよう

男は、この時宝くじの賞金を寄付したことを少しだけ後悔した

幸せをくれた奥さんにありがとう
笑顔をくれた子供と孫にありがとう
まだまだ頑張る所存です　これからもよろしくお願いいたします